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OOH・DOOH/マーケティングコラム

2025.08.20 OOH・DOOH/マーケティングコラム

「あの広告、駅で見た!」OOH広告による”刷り込み効果”が、リスティング広告のクリック率を高めるメカニズム。

リスティング広告のクリック率
リスティング広告を運用されているマーケティングご担当者の皆様、広告のクリック率(CTR)を向上させるために、日々、キーワードの選定や広告文のABテストに注力されていることと思います。しかし、「広告文を改善しても、CTRがなかなか目標に届かない」「競合の広告に埋もれてしまっている」といった壁に直面していないでしょうか。

実は、リスティング広告の成果を左右する要因は、検索結果画面の中だけに存在するわけではありません。検索行動を起こす「前」の段階、つまり生活者の日常におけるブランドとの接触が、あなたの広告のクリック率を大きく左右しているのです。本記事では、OOH(屋外・交通広告)が持つ「刷り込み効果」が、いかにしてリスティング広告のCTRを高めるのか、その心理的なメカニズムと、効果を最大化するための戦略を解説します。

1. 検索結果画面は「認知度」のテスト会場である

検索結果画面は「認知度」のテスト会場である

リスティング広告の運用担当者は、検索結果画面を「キーワードと広告文のマッチング精度を競う場」と捉えがちです。もちろんそれは間違いではありませんが、ユーザーの視点に立つと、そこは**「知っている名前を探す場」**でもあります。

例えば、あなたが「ワイヤレスイヤホン おすすめ」と検索したとします。検索結果には、様々なブランドの広告がずらりと並びます。この時、あなたは全く知らない名前の広告よりも、「そういえば最近、駅の広告でよく見るブランドだ」「テレビCMで見たことがあるな」と感じる、見覚えのあるブランドの広告に、無意識に安心感を覚え、ついクリックしてしまうのではないでしょうか。

これが、リスティング広告のクリック率が、単なる広告文の巧拙だけでは決まらない理由です。検索という行動は、多くの場合、何かしらの事前情報や潜在的な認知に基づいて行われます。検索結果画面は、その人の頭の中にある「ブランド認知度リスト」を再確認するテスト会場のようなものであり、OOH広告は、そのテストで**「知っている」という有利なポジション**を獲得するための、極めて有効な"予習"の役割を果たすのです。

2. "刷り込み"が安心感を生む「ザイオンス効果」と「プライミング効果」

「ザイオンス効果」と「プライミング効果」

OOH広告がリスティング広告のCTRを高める背景には、2つの重要な心理効果が働いています。

一つ目は**「ザイオンス効果(単純接触効果)」**です。これは、特定の対象に繰り返し接触することで、その対象への好感度や親近感が高まるという心理現象です。毎日の通勤で利用する駅や電車内で、特定の企業の広告に何度も触れることで、生活者は無意識のうちにそのブランドに対してポジティブな感情を抱くようになります。この「よく見るから、なんだか安心する」という感覚が、検索結果画面でのクリックのハードルを大きく下げます。

二つ目は**「プライミング効果」**です。これは、先行する情報(プライマー)が、後続のタスク処理に影響を与えるという効果です。OOH広告によって事前にブランド名やロゴが脳にインプット(プライミング)されていると、検索結果画面でそのブランド名を見たときに、脳がより速く、そしてポジティブにその情報を処理できるようになります。数多くの広告文の中から、プライミングされたブランド名を素早く見つけ出し、「あ、これだ」という認識を促すのです。

これら2つの効果が組み合わさり、OOH広告による事前の"刷り込み"は、検索結果画面において、あなたの広告を競合よりも際立たせ、クリックされやすい状況を作り出すのです。

3. OOHとリスティング広告の連携で生まれる「質の高いクリック」

質の高いクリック

OOH広告との連携は、単にリスティング広告のCTRを高めるだけではありません。クリックの「質」そのものを向上させ、最終的なコンバージョン率(CVR)の改善にも貢献します。

OOH広告経由で生まれるクリックは、多くの場合、偶発的なクリックではなく、ある程度のブランド理解に基づいた**「意図のあるクリック」**である可能性が高いと言えます。なぜなら、ユーザーはOOH広告によって「このブランドは〇〇な商品を提供している」「信頼できそうな会社だ」といった漠然としたイメージを持った上で、能動的に検索し、クリックしているからです。

これにより、クリック後のランディングページからの直帰率が低下したり、サイト内での回遊率が高まったり、そして最終的には購入や問い合わせといったコンバージョンに至る確率も高まることが期待できます。特に、「一般的なキーワード(例:英会話スクール 新宿)」で検索したユーザーが、OOHで見たことのあるスクールの広告をクリックする場合、それは単なる情報収集ではなく、**「あの広告のスクールについて、もっと詳しく知りたい」**という、一歩踏み込んだ興味の表れなのです。

4. クリック率を最大化するOOH広告クリエイティブの3つの鉄則

OOH広告クリエイティブの3つの鉄則

OOH広告の刷り込み効果を最大化し、リスティング広告の成果に繋げるためには、クリエイティブにも戦略が必要です。以下の3つのポイントを意識しましょう。

鉄則①:ブランド要素(ロゴ・名称)を明確に

OOH広告はアートではありません。誰が、何の広告をしているのかが一目で分かることが重要です。特に、リスティング広告でクリックしてもらいたいブランド名や企業ロゴは、大きく、見やすく、繰り返し提示しましょう。

鉄則②:覚えられる「検索キーワード」を提示する

広告を見た人が、後で何を検索すれば良いかを明確にガイドしてあげることも有効です。例えば、「詳しくは『ニューアド DS』で検索」のように、覚えてほしい検索キーワード(指名検索ワード)を広告内に分かりやすく記載することで、検索行動を直接的に促します。

鉄則③:Webサイトとの一貫性を保つ

OOH広告のビジュアルデザインや色使い、キャッチコピーなどを、クリック先のランディングページのデザインと連動させましょう。これにより、ユーザーは「あの広告のサイトだ」と瞬時に認識でき、安心してサイトを閲覧することができます。この一貫性が、離脱率の低下とCVRの向上に繋がります。

リスティング広告の改善に行き詰まりを感じたら、一度、検索結果画面の外、つまり顧客のリアルな生活空間に目を向けてみてください。そこにこそ、あなたの広告のクリック率を劇的に変えるヒントが隠されているのです。

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01企画/プリプロダクション映像制作は目的に沿ったコンセプトとアイデアの策定、シナリオ・コンテ制作、キャスティング、 ロケーションの選定、予算や進行管理などの事前準備が必要になります。それらをプロデューサー・ディレクターが最適なスタッフィングでお客様と密なコミュニケーションを取りながら決定していきます。 02撮影/プロダクション映像撮影は、プリプロダクションで企画された内容に基づいて、実際に映像を撮影するフェーズです。この段階では、キャスト、スタッフ、機材、 ロケーションを使って、映像の素材を収録します。撮影中にクオリティの高い映像と音声を収録することが、最終的な映像作品の出来栄えに直結します。 03 編集/ポストプロダクション編集やポストプロダクションは、映像制作の最終段階であり、撮影された素材を整理し、最終的な映像作品として仕上げるプロセスです。映像を視覚的に整理し、音声やエフェクトを加え、 視聴者に伝わる形で作品を完成させます。ポストプロダクションは、映像のクオリティを大きく向上させる非常に重要なフェーズです。

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